起業における動機の重要性

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創業企業の廃業率は、概ね1年以内30~40%、3年以内70%、10年以内80%といわれています。この数字からも、創業とは困難なものであるということがわかると思います。そうした厳しい環境の中で成否を分けるのは、「動機」の強さと具体性です。動機がきちんと固まっている人は困難や逆風にあっても簡単にはへこたれません。このページでは、

  • なぜ創業の失敗を防ぐためには動機を固めることが重要なのか
  • 動機を固めるにはどうすればよいか

についてお話しします。

キレイごともダメ、お金儲けだけでもダメ

起業を目指す人や起業した人がよく聞かれる質問に「起業の動機は何ですか?」というのがあります。現在のあなたはどのように答えるでしょうか?

  • 「困っている人を助けるため」
  • 「社会の役に立ちたいから」
  • 「昔からの夢だったから」
  • 「儲かりそうだったから」

確かに、どんな事業であっても欲しい人がいるから売れるわけですし、社会の役に立たないものが市場に出回ることはありません。また、商売がうまくいけばお金は儲かるでしょうし、皆さんそれを達成するために仕事に打ち込んでいるといってもよいでしょう。ですから、これらの答えは間違いではありません。

しかし残念ながら、キレイごとだけでも、お金儲けだけでも起業の動機としては不十分なのです。

「動機」の固め方

では、そうしたピンチを乗り越えられるよう、起業の「動機」を固めるにはどうしたらよいでしょうか。それには次のような問いに対してはっきりと答えられることが必要です。

  1. なぜ、起業したいと考えたのか?
    自分の生い立ちや職業人生を振り返り、どうして起業という選択肢が生まれたのか、そのためにどんな準備をしてきたかを明らかにします。
  2. どうしてそれが今なのか?
    来年ではどうしていけないのか、今という時期を選択した理由を考えます。
  3. 起業して、事業を通じて何を実現したいのか?
    自社の商品・サービスを利用する顧客にとってどんな意味を持つのか、自分や家族にとって起業する意味を考えます。
  4. その事業は具体的にどのようにしたら実現できるのか?
    誰に、何を、どのように提供するのかを具体的に検討します。

この4つの質問に対して明確に答えられるなら、起業後も困難を乗り越え、簡単に廃業してしまうようなことはないでしょう。

しかし、これらすべてを十分吟味しても納得できる答えを見出せない場合は、起業を考え直したほうがよいかも知れません。

「動機」の重要性

事業を始めれば、当然良い時も悪い時もあります。良い時はいいのですが、問題は悪い時。あなたの頭によぎるのは「こんな事業やらなきゃよかった」ではないでしょうか。

創業企業の廃業率は、概ね1年以内で30~40%、3年以内で70%、10年以内では80%に達するといわれています。早期に廃業する人たちの中には、起業時に動機をきちんと検討しなかった人も少なくないのではないでしょうか。

動機がきちんと固まっている人は、困難や逆風にあっても簡単にはへこたれません。そうしたピンチは、自社の製品・サービスを改善するチャンスと捉え、どうにかして乗り越えようと考え、行動するからです。

自分の動機の強さや具体性について不安がある場合は、その道の専門家に相談し、客観的な意見をもらうことで動機をブラッシュアップしましょう。

→ 創業の動機や不安について専門家に何度でも相談できるENishi Adviserとは

この記事の監修:山根中小企業診断士事務所 山根孝一 中小企業診断士