小山行政書士
プロフィール

東京都練馬区出身。立教大学法学部卒。立教大学大学院法学研究科博士課程前期修了。1995年、コヤマ行政書士事務所を開設。「おや? どうしよう! やるぞ! と思ったら まず連絡」をキャッチフレーズに、依頼者と同じ目線、あるいは三歩下がってのフォローをモットーとする。その結果、多数のクライアントから「のんちゃん」とニックネームで呼ばれるほどの信頼を得ている。特定非営利活動法人ぐんま知的資産経営ファーム副理事長。日本知的資産経営学会正会員。

───ご出身は練馬ですが事務所は高崎ですね。

小山行政書士父の転勤などでかなり引っ越しまして、高崎に落ち着きました。高校は埼玉県の新座、大学は池袋でしたが、じつは高崎から通っていたんです。新幹線はとても学生には乗れるようなものではなかったので、もちろん在来線で。

最近よく「ノマド」なんて言いますけど、何を今さら言っているのかと(笑)私はもう何十年も前からやっていたんですね。電車の中でいかに効率的に勉強するか、いろいろと工夫しましたし、お小遣いもはたいてました。学生時代、勉強に集中できないとわざわざ電車に乗ったりしたこともあるくらいです(笑)

おかげで今も、その経験が生きてます。地元の同業者は「そんなに東京に行ってよく時間あるね?」って言うんですけど、私にしてみれば、電車の中で仕事ができますから時間なんてたくさんありますよ、というわけです。

許認可のイメージが強いが
経営課題全般の解決窓口になれるのが行政書士

小山行政書士───中小企業の経営者と行政書士との関わりで多いのは、やはり許認可関係でしょうか。

そうですね、ちょっとでも行政書士のことを知っている方なら、やっぱり「許認可」というイメージが最初に来ると思います。許認可の数はざっと1万種類以上あると言われてますから、行政書士でも聞いたことのないようなものもあるんです。もちろん、経験が豊富な行政書士なら、やったことのない許認可でもポイントをおさえてうまく処理することができるでしょう。

ただ、許認可には専門性や地域性が大きく影響してくるものがあるんですね。先日、東京の方から風俗営業許可を依頼されたんですが、風俗営業許可はローカルルールが非常に激しくて、群馬のやり方で東京の案件をやってもうまくいかないんです。ローカルルールを教わるところからやっていたらものすごく効率が悪いので、そういう場合は都内の風俗営業許可をやっている行政書士を紹介することもあります。もちろん逆のケースもありますよ。

他の士業に比べると、行政書士は「横のつながり」が深いので、自分の得意じゃない案件を、得意としている行政書士に回すなんてことがよくあるんです。

───行政書士も、何かに専門特化している方は多いようですが。

とくに都市部の行政書士は、求められる専門性が地方よりも高いこともあって、専門特化している人が多いですね。ごく少数ですが、専門性を高めて、全国を飛び回っているような行政書士もいます。

一方で、専門特化するという方向性だけでなく、経営全般についてとりあえず何でも聞く、というタイプの行政書士も多いと思います。うちはそのタイプですね。具体的な案件の相談、というわけではなくて、本当に雑談レベルでの話です。そうすると、依頼を受けた案件だけでなく、「じつはもう一つ温めている計画があるんだけど、これ具体的になる?」なんて話に広がっていきます。

───雑談の中から新たなニーズを見つけるわけですね。

以前、あるお客さんがこんなことをおっしゃったんです。「うちは決算書も全部見せて、手続きのときに細かいことも全部話して、これだけいろんな情報を提供してるんだから、行政書士のほうからもっと提案していいんじゃないの?」って。

もしかすると、これは中小企業のニーズをストレートに表しているかもしれませんね。誰に相談していいのかわからないけれど、案件通じてこれだけ情報を開示したんだから、むしろそっちから何か提案してよ、っていうニーズはあるんじゃないかなと。ENishiアドバイザーは、そういう企業のニーズを拾っていけるんじゃないかと考えています。

手続きって、必ず一つで終わらないんです。何かやるときは必ず複数の手続きが絡んでくるはずなんで、依頼者にしてみれば、同じ人に全部やってもらったほうが便利じゃないですか。そういう意味で、ワンストップの窓口に一番なりやすいのが行政書士じゃないでしょうか。

行政書士が10人いれば10通りの仕事のやり方
それだけに相性が合わないケースも

───同じ企業からのリピート案件は多いですか。

小山行政書士同じ仕事の依頼ならもう一度連絡をくださるかもしれませんが、そうでない場合、たとえば建設業許可と車庫証明はどちらも行政書士の仕事、ということをご存じの方は少ないと思います。行政書士が何をやるのかがあまり認知されていないわけで、そういう意味では、リピートはあまりないんじゃないかなと思います。基本的にはスポット案件がほとんどです。

先ほどもお話ししたように、うちの場合はなるべくスポットで終わらせないというやり方をしていますので、基本的に何度も依頼してもらえます。

───人によってやり方がかなり違うものなのでしょうか。

「行政書士が10人いれば仕事のやり方も10通り」とよく言うんですが、そのぐらいバラバラです。以前、私の先輩にあたる行政書士が急に亡くなってお客様を引き継いだ、ということがあったんですが、そのとき、ここまで仕事のやり方や進め方が違うのかと痛感したことがありました。

私は、手続きが終わるまでに何度も客先へ行って社長さんとお会いするスタイルなんですが、その先輩は、書類や印鑑など手続きに必要なものは最初にお預かりして、手続きが全部終わって報告するときまでお客さんと会わないというやり方だったんです。これって正反対ですよね。本当に人それぞれなんで、そういう意味では型がない仕事とも言えます。自分のやり方を見つけたり、独立前の事務所で先輩から教わったやり方を踏襲したりするわけです。

───そこまで違うと、お客さんにとっても相性の問題がありそうですね。

あると思います。だから、先生を変えたらものすごくうまくいくこともあるし、反対にうまくいかなくなることもあるでしょうね。

もちろん、どちらのやり方にも良い面、悪い面あります。うちのやり方だと、スタッフを雇って任せる、ということができないんですよ。でも全部預かってくるやり方なら、スタッフに任せられますよね。そのほうが業務の効率がはるかにいいので、数もこなせます。でも親しみやすさの点からいうと、明らかにうちのやり方のほうがいいでしょうね。その都度訪問して話をしているうちに、先ほどのように案件以外のことにも話が広がるわけです。

そして案件以外の仕事を依頼してもらえるようになったら、本当の意味でいい関係ができあがっているといえます。そういう関係ができていない人には余計なことを頼まないですから。私の場合は、旅行に誘われたり、結婚相手を紹介されたり(笑)これは断りにくいので困るんですが(笑)、でもそこまで言ってくださるのはありがたいですね。